食卓を囲む意味
個室のなかにお菓子や飲み物などをもちこまない、食べ物はあくまで食卓で、というのが、個室文化を長い歴史のなかでつちかってきた、欧米人のルールなのです。
ところが、日本ではどうでしょう。
個室で親の目を逃がれた子どもたちは、深夜放送を聞きながら、スナック菓子やカップ麺を食べる、コーヒーを飲む、あげくのはてにタバコまで吸うありさまです。
ドアが閉められて電気がついていさえすれば、うちの子は勉強している、と思うのは親の浅はかさでしかありません。
夕ご飯をたとえ食べ残したとしても、夜食と称して「やさしい」お母さんが勉強部屋にわざわざ食べ物を届けるのであれば、子どもたちにとって、家族そろって夕食の卓を囲むことの意味は、ますます軽くなっていくでしょう。
このような子どもたちの食環境は非行に結びつきやすいことはよく言われていることです。
子どもたちが、あまりにも豊かな物に恵まれすぎ、小学生のうちから、個室という親の目の届かない城をあたえられ、そのなかで勝手気ままに飲み食いを許されているという現状は、いささか異常ではないかと思います。